令和5年1月15日
元々お地蔵様がいらした地蔵堂(1772年〔明和9〕建立)の老朽化が甚だしく、修復された本像を迎えるべく昨夏改修工事を済ませた本堂左脇陣へ安置します。
栃木の工房から弘済寺への移動は、歴博学芸員の神野さんと仏像運搬のリーディングカンパニー日通さんに依頼。厳重な梱包を解き、地蔵堂より移設・改修された須弥壇に安置されました。そして既に昨年、修復が済んでいた地蔵尊本体と2年ぶりの合体です。 この時 住職、、、(T_T)
地蔵尊の胎内には、元禄(320年前)の修理銘札と一緒に令和の修理銘札並びに今回の修復事業に賛同いただきご奉賛いただいた皆様 それぞれの願い事とご芳名を浄書した巻物を納入いたしました。
【地蔵尊令和保存修復寄附芳名帖】
〔前文〕
真言宗立教開宗一二〇〇記念 地蔵尊保存修復事業
夫れ当山地蔵尊は六道四生一切含識の能化その功徳たるや広大無辺にして遥かに凡慮を絶す
五智四身の妙相円かんじて三界に抜苦与楽の恵光を放ちこの処に足を運びて至心合掌の誠を凝らす諸人には心身安楽にして除災招福 家内安全にして家門繁栄 罪障消滅 福寿円満ならしめん
然りと雖も造立以来七百有余年の歳月は自然に尊体を損傷し形体傾き厥の円相を失い既に信教の益を闕がんとす
以って篤信の檀越等 浄財をなげうって尊体調査並びに修復の手を加え未来永劫に継承せしめんと欲す
しかれば即ち地蔵尊 施主等が丹誠を哀愍納察して愈々仏果を増進し七福を万歳に招き七難を千里に払わしめんことを
〔奥書〕
発 起 人 玉野千枝
助 成 南足柄市
文化財保護芸術研究助成財団
仏像修理師 栃木県鹿沼市 三乗堂 中 愛
修復助言者 神奈川県立歴史博物館 神野祐太
令和五癸卯年正月二十三日
法雨山弘済寺第二十一世 真永代
千枝 謹書㊞
撥遣法要 令和三年三月十八日
本体修理 令和三年四月二十七日~令和四年一月十八日
本体遷座法要 令和四年一月十九日
台座光背修理 令和四年四月十六日~令和五年一月二十日
本堂脇陣改修並須弥壇移設工事 令和四年六月二十一日~令和四年七月十八日
開眼法要 令和五年七月二十三日
【修理銘札】
表 令和五癸卯年正月二十三日 施主 檀信徒各位
か(梵字)奉修復地蔵尊 天下泰平 疫病退散 祈攸
法雨山 弘済寺 第二十一世 真永代
裏 真言宗立教開宗一二〇〇年記念事業
仏像修理師 栃木県鹿沼市 三乗堂 中愛
修復助言者 神奈川県立歴史博物館 神野祐太
助 成 南足柄市
文化財保護芸術研究助成財団