写真10
1.蓮華座
・蓮華座をひっくり返し、6段目から1枚ずつ外しました。(写真1)
・6段目は銅釘で、5段目〜1段目は竹釘で固定されていました。(写真2-3)
・すべて蓮弁を外した蓮肉部からは墨書が出てきました。(写真4)
これにより各段蓮弁をどこに葺いたら良いのかわかります。蓮弁を葺きなおす際に手がかりになるので貴重なメモです。
写真1
写真2
写真3
写真4
・蓮弁にも墨書がありました。何段目の何番目か書いてあります。外した蓮弁に「何段目の左から何番目」のメモをつけて保管します。(写真6)
・蓮弁を外してみると、蓮肉部の構造が判明しました。鎹が打ち込んである所は薄い材が何層も重なっていることがわかります。このような構造は初めて見ました。(写真7)
蓮肉部は解体しない予定で、鎹の打ち換え作業を行います。
・蓮肉部の底面材の接着力が切れていたので、部分解体を行いました。(写真8)
・中から鼠と思われる形跡がありました。(写真9)
・蓮肉部から蓮弁を外した解体完了(写真10)
写真6
写真7
写真8
写真9
2.受座
・受座の上部(主に蓮華部)の重さに耐えられず、接着も切れていたため、部材と部材に隙間が生じて材が反っていました。(写真11)
・受座の裏面には構造材が入っていました。(写真13)
・受座の部材は銅鎹で固定されていました。鎹を撤去しました。(写真15)
・受座解体完了(写真16)
写真11
写真13
写真15
写真16
3.蕊(しべ:下の段)
・蕊も受座と同じように構造材がありました。(写真17)
・蕊は一部亡失。また、接着がきれていたため、解体を行いました。(写真18)
写真17
写真18